DD13タイプ別の解説
 2019.08.01
 

第一グループ

一つ目ヘッドライト、370PSDMS31Sエンジンを2機搭載、720PSの弱馬力型。

1次車 1~15 1958年製 登場時ブドウ色2号、黄色帯塗色 正面手すり原型、乗務員ドア手すり短い、オイルダンパー付き台車。DT105台車。

1次車 1~15  オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色 正面手すり増設と手すり間鎖追加、乗務員ドア手すり延長、台車オイルダンパー撤去。DT105台車。

2次車 16~40 1958~9年製 登場時 ブドウ色2号、黄色帯塗色 正面手すり原型、乗務員ドア手すり長い、台車オイルダンパー無し。DT105台車。

2次車 16~40 オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色正面手すり増設と手すり間鎖追加。

3次車 41~50 1959年製 登場時 ブドウ色2号、黄色帯塗色 以降正面手すり縦棒2本タイプ、運転室側面空気取り入れ口大型化。DT105台車。

3次車 16~40 オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色。正面手すり間鎖追加。DT105台車。

45次車 51~8081~84 1959~60年製 登場時 ブドウ色2号、黄色帯塗色 運転室の高さが80ミリ高くなり正面窓、側窓、乗務員扉、排気煙突もその分伸びている。正面手すり間鎖取り付け。DT105台車。

45次車 51~8081~84 オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色DT105台車

6次車 85~110 1960~61年製 登場時 ブドウ色2号、黄色帯塗色 6次車の車体回りは4,5次車と同形態。下廻りは弱馬力のまま強馬力型111号機以降と同形態となる。台車はDT105からDT113へ変更、車体中央両側面床下に有った二つの500リットル燃料タンク(合計1000リットル)は1000リットル(合計2000リットル)へと大型化。そこから押し出された4つのエアータンク(元空気ダメ)は台車の脇の側梁部下に取り付けられた。

6次車 85~110 オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色


第二グループ

二つ目ヘッドライト、500PSDMS31SBエンジンを2機搭載、1000PSの強馬力型。ボンネットのラジエーターグリルの形状等が大きく変更され上部にファンが設けられた。

8次車 112~141 1961~2年製 登場時 ブドウ色2号クリーム帯塗色 DT113台車

8次車 112~141 オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色DT113台車、運転室側窓上の水切りが改造で縦方向に延長された。

10,11次車 1962~3年製144~150151~170 オレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色DT113台車 運転室屋上の機関士側、助士側に各一つ換気口を設けた。運転室側窓上の水切りが改造で縦方向に延長された。

 12,13次車1963~4年製 171~177178~202 このグループから新製時よりオレンジ、グレー国鉄ディーゼル標準色で登場している。ディテールとしての変更点として1,運転室側窓上の水切りが大きく庇状になった、2,空気清浄機空気取り入れ口のルーバーの形状の変更、3,ワイパー腕の形状変更(途中で折れている)、4,中央部のステップの巾が少し狭くなった、5,正面ナンバー上のフックの位置が少し上に移動した、6,ラジエーターグリル運転室寄りの手すりのサイズを小さくした、7,ボンネット側面下部の外板をはぶいた。

14次車203~218 1964~5年製 このグループから新製時よりATS-Sが装備され2エンド側床下にATS車上子が取り付けられた。運転室屋上には信号炎管が取り付けられ換気口のサイズも大きくなった。又ボンネット前面ヘッドライトの間に手すりが追加で取り付けられた。当然これまでのDD13にもATS-S,信号炎管が追加で取り付けられている。

15次車以降は以下のリストの通り暖地、寒地、非重連型、重連と4タイプにわけられる。しかし、実際はリストと異なりリスト上では暖地タイプでも実車は寒地タイプであったりする場合が有るので模型化する場合実機写真を参考に模型化図面を描くことになる。

15次車 非重連型 暖地タイプ219~234,245~264

15次車 非重連型 寒地タイプ235~244 

15次車 重連型 暖地タイプ 504~506

15次車 重連型 寒地タイプ 501~503507~518

1965~65年製造のこのグループから非重連、重連、暖地、寒地と4つのタイプに分けられることになり重連タイプは500番台とされた。非重連暖地タイプは14次車と比べ模型的なディテールの差は連結器上部の正面手すり間に出っ張りがありその分手すりが前にセリ出ている。重連タイプではエンドビームにMR管、EQ管を装備、連結器上部のデッキ部が正面中央部手すり間のみ少し出っ張っている。寒地型の特徴として汽笛カヴァー、乗務員扉へのデフロスタの設置(後、旋回窓)、スノープロウの装着等がある。又登場時エンジンからの排気をブレーキシュー、砂撒き管に吹き付けて着氷を防ぐ融雪排気管が取り付けられていた。この融雪管はランボード上蓄電池箱の横のカヴァーの中を通って台車まで導かれる。そしてこの融雪管を逃げる為にエアータンクの長さが短いのが特徴、減った容量分は新たにランボード上運転室横に設けてカヴァーの中に小型のエアータンクを設置、その部分の昇降手すりと共に独特の形状となった。しかし、この融雪装置はあまり効果が無かったのでその後取り外されている。

16次車 非重連型 暖地タイプ301~318,338,339

16次車 非重連型 寒地タイプ319~~337

16次車 重連型 暖地タイプ 606,607

16次車 重連型 寒地タイプ 601~605,608~~611

16次車から駆動軸のギャーが一新されそれまでのものとの互換性がなくなり非重連型が300番台、重連型600番台とされた。テールライトの形状が変わり、車輪がスポークから一体圧延車輪へ変更された。

17次車 340,341,612~620 1966年製 18次車342~344,621~628 1966~67年製

非重連型 暖地タイプ 340,341342~344

 重連型 寒地タイプ 612~620621~628

模型としての変更点は無い。

19次車 a 345~375,629~649b 376~383,650,651 1967年製

 非重連型 暖地タイプ a 345~367               

 非重連型 寒地タイプ a 368~372b aa373~375

 重連型 暖地タイプ a 629~643

重連型 寒地タイプ a 644~647b 648,649

19次車aでは融雪装置は取りやめとなり寒地、暖地の区別が車体側面では無くなっている。19bではデッキ部昇降ステップと手すりの形状が変更された。381~383号機では初めてタブレットキャッチャーとその保護板が付き公式側2エンド側の窓が開閉式となった他ナンバーの位置などかなりの変わった変更点がみられる。381号機は実機取材を行い20年前には精巧なオリジナル模型化図面を完成させています。

以上は国鉄の各次車登場時の仕様を述べたものです。これに各地の後天的改造によるディテール上の変化が付け加えられて来ます。この辺り、ムサシノモデルの真骨頂が試されるところとなるでしょう。


第三グループ

関東鉄道 DD902

片上鉄道 DD13 551

釧路開発埠頭 KD1301( 雄別鉄道 YD13)

国鉄DD13を基に私鉄向けに製造された同系機が多い。前回小坂鉄道DD130を発売していますが上記3タイプは私鉄向けの軽量台車を履いたグループです。

以上三つのグループの中からまず、一つ目ヘッドライトのDD13をバリエーション展開してゆきます。