省型電気機関車シリーズ 速報       2005.3.27
EF53、そして今秋発売のEF55に引き続いての省型電気機関車シリーズは少し地味ですがそこがムサシノモデルの作風にピッタリのEF10 1次車、EF11 1~3と二つの形式。何だEF53の車体にEF55の後部台車を組み合わせただけじゃないの・・・。ハイごもっともおおせの通りです。だがしかし(変に力が入って)EF10 1次車は丹那トンネル開通に合わせて昭和9年に計16輌が一挙に新製された日本初のF級貨物用電気機関車で旅客用EF53と対を成す形式です。この時代の東海道線東京口の貨物輸送の王者と云ったところでしょう。EF11は上越線や中央線等勾配区間で使用する為、EF10に電力回生ブレーキを装備した形式。全4輌の内今回模型化する1~3はEF10 1次車と相似型スタイルだが車体組立てに電気溶接を全面的に採用したので帯やリベットがない。車体側面のベンチレーターの数や形状、窓配置が異なる他屋上モニター屋根の形状や明り取り窓の数がEF10 1次車と異なる。昭和9年に1輌、10年に2輌作られたが11年製の最後の1輌は前面が丸くなり、そのスタイルが翌年のEF56 1次車、EF10 2次車17~19へと受け継がれている。当初EF11は上越線、中央線で旅客列車牽引に当たっており、当店発売の中型、大型木造客車とベストマッチング。特に上越線ではED16等と共にその活躍が素晴らしい写真で残されております。EF10は戦後、新鶴見、甲府、豊橋等に配置され昭和50年まで使用されました。身延線、飯田線での最後の活躍も懐かしい思い出です。EF11は戦後全機八王子区に配置され回生ブレーキは取り外されたものの中央線一筋に暮らし、旅客列車も牽引しています。昭和49年に廃車となりました。共に東京のファンには東海道線、東北線、中央線、山手貨物線等で普通に見ることが出来る身近な存在でした。今回の模型化はEF53と部品の使いまわしが効くという事と貨物用機という事も有り、極少量生産品となります。

2006年3月発売予定

EF10 1次車(1~16)戦前・原型
EF10 1次車(1~16)晩年

EF11 1次型(1~3)戦前・原型
EF11 1次型(1~3)晩年