第31話 最近とみに考え込んでしまうこと。2026.1.30

 
もうかなり前からですが模型雑誌の広告で一番元気が良いのは中古買い取り屋さん、中古屋さんの類となってしまいました。委託販売も同じですね。真鍮製メーカーは見る影もないです。実際、中古委託屋さんの方が儲かるようです。我々のようなオーソドックスな金属製16番HOゲージ(当然HOスケールではない)メーカーは絶滅危惧種となりました。全て人間の手を使って製作する手間の掛かり過ぎる手工芸品の真鍮製鉄道模型など今風ではないですね。人件費等とつり合いが取れないです。模型雑誌の製品の紹介欄は大手Nゲージメーカーが毎月湯水のごとく発売した製品で埋め尽くされています。翻って昔はオーソドックスであったプレス加工真鍮製キット、完成品はメーカーとその下請け工場共々もう一度言ってしまいますが絶滅危惧種、いやかなりが絶滅してしまいました。韓国メーカーも日本と同じ状況です。現在真鍮製の完成品製品は極限まで行ってしまっている完成度を要求されています。中途半端なものは全く売れませんね。例え手を抜いた製品を作っても価格も大して安くなりません。時間(経費)と高騰した材料費、手間(組み立て工賃)が小売価格の上昇をまねきますがそのまま小売価格に反映することも出来ない程製造原価が上昇してしまっています。ムサシノモデルはというと例えば昨年発売したEF62が製作開始から12年の年月を要しています。ランニングコストが馬鹿になりません。その間円の価値の下落と反比例するように製品の品質向上は限界に達しています。製作途中、あるいはほぼ完成した段階で修正を入れざるを得ない場合はさんざん悩んだ末にメーカーに相談、修正を行って貰う事になります。又完成して初めてわかる全体のバランスの調整、これには容易ない高度な技術が必要です。もちろん時間も必要なわけでそれで発売時期が遅れる事になります。EF62では2つのポイントで大きな修正を行いました。より良い製品を目指しての事です。1人のお客様は発売が遅れた上価格まで上げてきたという理由でEF62をキャンセルされました。しかしこれは仕方のないことです。より良い製品を作る上で遅れる事は仕方ないことです。しかしメーカー、ムサシノモデル共更にランニングコストが掛かってしまいます。これらを極限まで抑え込んでいますが非常に悩ましい問題です。ところでだいぶ以前の事になりますが店に入ってきていきなり当店製品が入ったショーウインドウを指さし“これ全部委託品ですか”と、勿論お帰り頂き直ぐに塩を撒きましたが。今更大々的に中古委託屋を兼務するのはムサシノモデルとしては出来ない相談です。
 

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