2018.4.2
国鉄 ED19 6号機ベンチレーター格闘記

ED19一族6輌の中でも6号機は改造前はお召ED53 2号機として活躍していたものでウェスチングハウス~ボールドウィンのアメリカンスタイルの原型ベンチレーターが唯一改造されずに残された存在です。当店のOJ ED19は1,2,3,4,6と五つのナンバーをそれぞれ正確に模型製品化しますがこの6号機のベンチレーターの正確な再現にメーカーのリアルテックには苦闘散在させてしまった模様です。

(1)上の3枚の写真。最初実物と全く同じ形状でOJスケールで再現しようと試みました。ベンチレーターそれぞれのフィンの端部はポケット状に閉じられています。
これをプレスの金型を作り、実物同様に抜いていこうという訳でした。しかしフィンの1枚1枚が余りにも細く又突起部も凹凸があり試し打ち1回で金型が破損してしまいました。金型1回目散在。これが上手くいっていれば100%申し分ないものになりました。残念。





(2)上の写真の前にエッチングの凹凸でベンチレーターを表現しようと試みましたが早速却下となりました。そこで考えたのが上の写真です。国鉄新制電関のベンチレーターで再現する手法はどうかという事で金型を作り試してみました。
この手のものは見栄えがアコーディオンカーテンのようになる事も承知でテストを行いましたが見た瞬間、これも却下となりました。2回目の金型代散在。






(3)結局のところシースルーとする事は諦め実は一番最初に考えたロストワックスで再現する事に致しました。ベンチレーター一つ取っても試行錯誤がこれだけあります。





ボディにベンチレーターを取り付けたところ。実に良い感じに仕上がっています。しかし残念な事にこれだけ苦労した6号機の生産量は決して多いものではありません。