新しいプロジェクトスタート 2018.03.02
  この度の西武鉄道E851の発売は当店にとりまして、新しいお客様にムサシノモデルとATM社の現在の作風をご理解頂く絶好の機会に成りました。当店にとりまして予想もしていなかったプロジェクトでしたが、最初思いがけず始まったものがその気になれば正に、「成れば成す、成さねば成らぬ」の通りに成るものです。この仕事、以前の様に冒険が出来なくなっています。国内で製作することが不可能となり韓国で仕事をするようになって24年、最初の頃は日本の3分の1程であった韓国の賃金も今は約8割にまで上っています。メーカーが頑張ってくれても下請け部品メーカーが価格を上げてきます。コンビニでは日本より高いものが沢山あります。しかし私が訪韓する前より韓国メーカーと仕事を行っていた欧米のインポーターの要求、何せ彼らはアングロサクソンやゲルマンです。レアリズムの追求と要求が圧倒的な技術力の向上に繋がってきました。模型のデザイナーは大学で建築設計を勉強して来た人達です。実物明細図面を読みこなし模型化図面を作図してきます。私が国内で全く聞き入れて貰えなかった事がまるで当然の様に実現して行きます。もちろん無理な要求も折れずに通していかなければムサシノモデルの模型作品に成りません。日本型鉄道模型の製作は欧米型とは表現スタイルが異なります。それは戦いと云って良いものでした。 閑話休題。話を戻しまして。製作するか、しないのか。ボーダーライン上にある企画が沢山ありましたがボツになったり、そのうちと伸び伸びになっているうちにマーケットの状況が変わってしまったり、メーカーに裏切られたりとか、それは色々な事情がありました。つまらぬバッティングなど以ての他。大体弱小個人商店に全てを行うことなど不可能です。しかし少し誰かが背中を押してくれると弱気は何処かへ、それじゃあやってみるかとこれまた現金なものです。国鉄の方は中々出て来ないのですが西武E851の相棒となるワフ101を製作することに致しました。E851と同時に写真撮影、採寸は行なっていますが模型化図面は当店サイドで行います。昨年ホームページ上で発表致しましたDD11も模型化図面が完成、これより細部を詰めていきます。又昨年11月には2度にわたりATMメンバーに訪日してもらいまず西武横瀬でのE61/ED11の取材。同下旬には関空より京都へ、そして彦根の近江鉄道においてED14,ED1011の取材を敢行しています。勿論大宮、京都の鉄道博物館でED17,DD13,EF81,EF66,DD51等の見学等も行っています。ED11,ED14についてはED12そして現在製作中のED17、ED53,ED19に続く輸入電関シリーズとして数年後の発売をめざします。


大宮鉄博にて。

レッドアローの車内でおにぎりをパクツク。

京都鉄博にてEF65の前に立つATM朴社長。



彦根に移動する前の早朝、東福寺でもみじ狩。

彦根駅構内にて。

これらの保存機関車も解体される運命にありました。