2011.12.21
スーパーOJ クラシック シリーズ第12弾

国鉄C59 12月26日発売予定
税込価格 ¥661、500(本体価格¥630,000)

今年もだいぶ押し迫って後残り10日程となりましたが、C59の出荷準備がほぼ整いました。量産品C59 162号機の写真をアップさせて頂きます。未塗装及び塗装済みサンプルと較べ各部分共、大幅にグレードアップ致しました。当店のOJ蒸気機関車シリーズのみならず日本型蒸気機関車モデルの最高傑作と云っても過言ではありません。写真でご覧頂く通り、プロポーション、ディテール、塗装、考証と完璧に仕上がりましたが、このスーパーモデルが重量客車13輌を楽々と牽引し、無停車3時間連続運転を難無くこなす程のパワーと耐久力を秘めております。あらゆる意味でバランスの取れたモデルです。大変お待たせ致しました。


国鉄C59 162号機 塗装済量産製品の紹介
画像ファイルを圧縮しており、見苦しい点がございますがご容赦下さい。ただこの凄さは現物を見て初めてご理解頂けるものと思います

(上の写真をクリックすると大画面になります)
頭からお尻まで一本ぴしっとラインが揃ってはじめてC59の美しさが再現できます。
まずボイラー中心の高さを正確に再現する事、テンダーも同様です。但し実機では機関車自身の重み、テンダーでは積まれた石炭と水の重みで板バネやコイルバネがたわむ事により一段車高が下がります。このモデルはそこまでも再現しています。





164号機とは細かなディテールまで完全に作り分けを行なっております。
広島工場運転室整備車としての改造されたキャブ側窓を持つ162号機。


重厚かつスタイリッシュなC59の従台車廻りを見事に再現。パイピングのRの曲げ具合、線径の太さを良く吟味しています。

美しく再現されたシリンダーから第1動輪にかけての部分、エプロンの傾斜がキツイのが戦後型C59の特徴。シリンダーとデフのバランスが最高。


(上の写真をクリックすると大画面になります)

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一つ一つの部品の精度をご覧になって下さい。例えば上の写真の逆止弁、フランジ、各パイピングのブラケット、オイルポンプカバー等、これ以上のものはありません。

ドーム、ボイラーバンド端部にはボルトやボルトナットが埋め込まれています。空気作用管の継手、留め金とここまでやった模型はありません。

16番では下手をすると姥桜に陥り易いところ、OJのこの大きさではパイピングが実機同様、自然に取り回されています。ただ手間は16番の10倍は掛かってしまいますが・・・。


圧倒的な表現力。灌水清浄装置とランボード廻りのディテールは実物同様に再現致しました。ランボードを大きく切り欠き、その上に清浄装置が乗っかっています。キャブ前妻のドアも162号機の特徴を良く再現致しました。


リュウブリケーターロッド可動。

私見ではC59 162号機が最も美しく見える角度です。


火室下部から灰箱、実物同様の可動式イコライザーと柔らかく作用する板バネ。3次元的なパイピングの工作を美しく再現致しました。

動輪はドロップ2枚重ねでまさにボックス動輪。中に空間を設けています。動輪輪心の穴から見えるフレームに注目して下さい。第2、第3動輪間上部オイルキャプ奥には正確に再現されたボイラー受が収まっています。さらに細かいところではエアータンク、放熱管取り出し部のディテールにも注目して下さい。




(上の写真をクリックすると大画面になります)

シャープさを一層引き立てるテンダー下部ディテール群。ブレーキシリンダーの美しさ!。実物に忠実に形作られたテンダー台車(LT243)は2枚重ねで鋳鋼台車の肉抜きを再現、もちろん揺れ枕は可動します。テンダー台車もこれまでに無い最高レベルに仕上がりました。


煙室内部のディテールも完全に作り込みました。

一見、広々としたC59のキャブ内。当店のモデルでは益々忠実度が上がっています。

キャブ屋根天井裏側もここまでやってしまいました。凄い!




先台車は板バネが実物同様可動し、イコライジングします。シリンダー下部ドレインコック部のシリンダーカバーの切り欠きに注目してください。エプロン、エンドビーム裏側にもパイピングが抜かりなく取り付けられています。前部フレームのディテール表現もここまでやるかと云った風情です。


火室底部、灰箱、後部フレーム、従台車と昔はやった言葉で云うところの”ほとんど病気”。

前後幅寸法の小さなコースティングギヤーボックスを新開発。フレーム内のディテールを一切損なう事なく収める事が可能となりました。これまでのOJ蒸機製品に取り付けれたコースティングギヤーボックスは当店のC59のギヤーボックスの約倍の寸法が有り、ギヤーボックス前後のディテールを全てオミットせざるを得ませんでした。上の写真では第2、第3動輪間にブレーキシリンダーが2基セットされていますがもちろんこれも取り付ける事ができませんでした。



 最後に一言。最近OJの機関車モデルを40万円以下で販売するのが正義と吹聴する人がいます。当店ではC56を初回製品で税込価格¥399、000に設定しました。もう6年前の話ですが銀座の店長さんがお客さんに「80万円の価値がある」と云ってくれたそうです。その後のC12が税込¥388,500。B6に至っては2120、2400、三美2500と動輪以外全く異なる機関車を製作し税込¥298,000で小売価格を付けました。このB6、普通どのようにしても45万円の製品です。C56 150号機の船積み価格でアートホビーズと随分激しい議論を闘わせました。彼らはこのC56は初回製品から大幅にグレードアップしている。日本での小売価格は充分に55万円の価値があると主張、一歩も譲りませんでした。私もそこは譲る訳には行きません。結局彼らも折れてくれ、C56 150号機を税込449,400円で販売する事が出来ました。以上のこれらの製品は一切の手を抜かないその時点において考えられる限り最高の製品を作る事を目標として製作されたものです。初めからこの値段で製作する事を前提にそれなりの出来で作られたものではありません。

 私がこれまでに取り扱った日本型蒸機製品で心底感動したものが一つだけあります。カツミさんのOJ C51 255号機、お召し231号機です。もう20年程前になりますが当時、100万円近くした超高級品でしたが高いとは思いませんでした。それだけの考証、手間暇を掛けた素晴らしい製品です。山頂に上るやり方、コースは違っても今出来る最善の方法を使いC51に並べて恥ずかしくないような模型を作りたいと始めたのが当店のOJシリーズです。今回のC59は100万円近い価格設定をしてもおかしくない程、高度な技術と感性を持って長い時間を掛けて製作されたのもです。その当りの事、ご理解頂ければ大変有り難いです。