2008.9.1

国鉄C57 5号機(梅小路)氷柱切り無し

只今発売中

塗装済サンプル紹介

この夏JAMコンベンションに合わせて急いで仕上てきたもので細部に多少のミスがあります。量産品は既に修正完了となっております。
ボイラーとランニングボード、キャブの水平、垂直にはとにかく気を遣いました。吊バネを効かせた実物通りのフルイコライジング機構を持たせていますが機関車の水平、垂直を正確に出していくのは大変な事です。ボイラーの太いC62でも細いC57でも横から見て水平が保たれていない場合、火室部ボイラーのテーパーの本来の見かけが異なってしまいます。ドーム前後のRまでも違った印象に変わってしまいます。
このモデルをご覧になって頂くと腰が落ち着いて一層ボイラーが締められてスレンダーに見えると思います。重量を受けて実物同様に少し沈み込んでいるのがその原因です。実物の図面では全てバネが伸び切った状態を表しております。例えばテンダーに石炭と水を容量一杯積み込めば台車のバネがその重量で沈み込む訳です。レールに吸い付いたようなフィーリングが蒸機モデルに求められます。立ち腰はご用心。












スノウプロウは実物同様フロントステップ下段をネジで取り外してからエンドビームに取り付けます(11号機も同じ)。
クルクルパーは別パーツを煙突に乗せるだけとなります。



ボックス動輪はその名の通り中が中空になっています。私共のC57ではコイニング(ドロップフォージング)で動輪の表裏をそれぞれを作り、それを重ね合わせる事で実物同様の構造とする事にしました。もちろん韓国では初めての事で彼の地の模型業界で大変な話題となり多くの模型メーカーが車輪メーカーを訪れたそうです。技術的に大変難しく(2度失敗)コストも通常に比べ2.5倍掛かります。私共との約束を守ったアートホビー崔 社長とデザイナーのウジン氏の心意気と申せましょう。






シリンダー前側はランボードの縁に隠れます。不思議な事にC57のモデルでこの部分を正確に表現したモデルは今まで一つも有りませんでした。シリンダーの寸法を正確に再現し然るべき位置に納めてあげるとデフレクターとのバランスも取れてC57のノーブルな美しさが引き立ちます。


フレーム内に取り付けられた二つのブレーキシリンダーから伸びてきたテコの結合部分。