ラインナップ NO.5                                                 2007.5.12
スーパーOJ クラシック シリーズ第6弾

国鉄C57(3ナンバー4ヴァージョン)

 5号機(梅小路)氷柱切り付き 5号機(梅小路)氷柱切り無し

11号機 重装備(福知山)135号機(岩見沢第一) 

予価 ¥588,000(税込価格)
只今発売中



ムサシノモデルのOJ国鉄制式機シリーズ第3弾としていよいよC57が登場します。C56、C12、B6と小型機で4年間修業?を積んで来た上で満を持し挑戦致しました。プロポーション・ディテール共に徹底した検証を行なう事によりC57本来の美しい姿が初めて模型として蘇ったと申せましょう。全体から細部に至るまでその全てを考証する事により5号機(2ヴァージョン)、11号機、135号機と各ナンバーが持つ特徴をえぐり出す事となりました。C57の細く長くキュッと絞り込まれたボイラーの印象は大変凛々しく、ただそれだけでゾクッとする程の美しさです。C57はボイラーとランボードの間に大きいスペースがありますがこの効果も大きく物を言っています。そしてスケール通りの巾の狭いランボードはOJながら何と今までの16番モデルとさして寸法が変わらないのです。OJで模型化してみてC57と云う機関車がかように端正で気品溢れたシェイプを持っていたとは驚くべき事でした。以上は上方よりサンプルモデルを観察しての印象です。もちろんサイドからのシルエットも煙突、ドームからキャブに至るラインとこれまでに無く正確に再現されC57ファンには応えられない事でしょう。例えばシリンダー、煙突を中心として真横から見た時のデフレクター、ランボードを含めての印象はこの機関車のノーブルな美しさを見事表現し切っています。この部分、少しでもバランスが崩れるとデフが上下に押し潰された格好となりシリンダーのみが大きく間延びしたものとなってしまいます。この辺りを含めただ正確に再現しただけなのですが・・・。更に登場時ノートルダムの○○男と仇名されたふっくらと大きなドーム、から柔らかなラインで構成されたキャブと言葉もありません。下廻りではフレームの内部の梁まで完全に再現。機構面でもイコライザーが実物同様に再現されておりますが今回は先台車そのものまでリーフスプリング、イコライザー可動となっております。テンダー台車はリーフスプリングこそ可動しませんが軸箱のコイルスプリングが可動の上揺れ枕装置まで再現しています(135号機を除く)。ディテールは既に記した通り各号機の特徴を適格に捉えております。5号機は金沢時代からの煙突とデフを結んで備えられた氷柱切りの梅小路仕様と氷柱切りが取り去られ火室部のボイラージャケットの切り上げ及び二子三方コックの長いタイプへの交換を行なった後のスタイルと2ヴァージョンを作り分けます。このように一切誤魔化しの利かないOJの醍醐味を理解して頂ける事と思います(当店は16番も同じですが)。キャブの明り取り窓と門デフの元かもめ牽引機の11号機は鷹取形集煙装置と重油タンクが取り付けられた晩年の重装備スタイルで福知山時代です。正確に再現された鷹取形集煙装置は大きな見所です。135号機はこれも有名な番号で特に説明の必要もない事と思われます。この号機を作る上で東京世田谷は大蔵運動公園に置かれた同じ岩見沢機関区の57号機が大変参考になりました。大森の66号機共々アートホビーメンバーと取材を行ないましたが彼らの熱心さには頭が下がります。北海道にて改造を受けた耐寒型オールウェザーキャブとその当たりを逃げる為切り欠かれたテンダー前部、鋳鋼台車から振り替えられた板台枠テンダー台車。切り詰められたデフレクター、他各所に本州のC57とは異なるディテールパーツで装備を施された135号機。忘れてはならないのが1本1本間隔を取った北海道型独特の空気作用管でしょう。

以上3ナンバー、4ヴァージョン。東京近郊や新潟で活躍した罐や九州の門デフ仕様が入ってないのはやむおえないところですが敢てC57としては最も作り甲斐のあるナンバーを選んだ次第です。今回C57は更に大きなヘビーパシフィックC59への足掛かりにもなり又、その後のD51、C55、C58、C61等を製作する上での基本になるようにと考えて取り組んでおります。

前部及び後部カプラーはナックル可動式でケーディーと連結可。後部カプラーはケーディーと交換可能です。モーターはファウルハーベル2342S。イコライザーは実物を忠実に再現。リーフ・スプリングも可動。集電はシリンダー方式の集電ブラシを両絶動輪のタイヤ表側に当てる方式。煙室扉開閉、ラジアス・ロッド前進・後進時の自動切換え、リュブリケーター及びスピートメーター可動。煙室内部、キャブインテリア、炭庫内部、下廻りと構造的にも実物に忠実に再現した上スーパーディテールを施しております。ヘッドライト、テールライト、キャブ室内灯点燈。

C57 5号機(梅小路)梅、豊、浜
昭和12年川崎車輌製。
最も整ったC57として有名なナンバー。梅小路機関区新製配備、宮原を経て長く北陸の金沢で活躍。昭和39年福知山へ転属の後、梅小路に戻る。昭和46年豊岡に移り更に西の浜田にて昭和49年7月6日廃車となる。

氷柱切り付きタイプ
金沢時代よりの氷柱切りを付けたタイプで昭和45年後半か昭和46年前半までのスタイル。1番の特徴は火室部がボイラージャケットで完全に覆われている事。二子三方コックは短いタイプ。スノウプロウ、白線入り、デフレクターパイパス弁点検窓無し。正面ナンバープレートは形式入り。

氷柱切り無しタイプ
昭和45年後半か昭和46年前半に改造を受ける。氷柱切りは取り外される。火室部ボイラージャケットの切り上げ。二子三方コックの長いタイプへ変更。デフレクターバイパス弁点検窓。デフレクター後部のアングル取り付け、正面中央部ヘッドマーク掛け、スノウプロウ、白線入り。正面ナンバープレートは形式無し(形式ナンバープレートはパーツパッケージ)

C57 11号機(福知山)福、豊
昭和12年汽車会社製造。
中国地方小郡機関区新製配置。その後門司に移り長らく九州で活躍。昭和28年門司〜博多間にて特急「かもめ」初列車牽引。後かもめ専用機となり昭和29年の小工デフ改造で「波とかもめ」マークがデフに施され又、キャブには明り取り窓も新設されている。昭和31年豊岡へ移り更に昭和35年、福知山へ転属となる。福知山では集煙装置、重油併然装置、キャブ前窓ひさしの延長が行なわれた。スノウプロウ、白線入り。播但線生野越えで活躍。昭和47年11月21日廃車。

C57 135号機(岩見沢第一)岩
昭和15年三菱重工神戸造船所製。
高崎機関区に新製配備され長く関東を住処としたが昭和27年北海道小樽築港へ移動、重油併然化改造の上函館、根室本線のロングラン等で活躍。昭和32年ヘッドライトLP401化。同35年密閉キャブ化。同39年テンダー後燈取り付け、同44年安全対策としてデフレクターを約100mm切り詰めるといった改造を次々と受け昭和40年代北海道の典型的のC57のスタイルが形作られた。尚昭和43年頃にはロングラン用の重油タンクは取り外されている。昭和44年室蘭、そして最後は岩見沢へと移り昭和50年12月14日蒸気機関車として最後の旅客列車室蘭発岩見沢行き225列車を牽引した。廃車は昭和51年3月31日となる。