ラインナップ NO.43                                                 2007.5.12
ムサシノモデル旧型電気機関車シリーズ
鉄道省/国鉄 ED16
只今ご予約受付中!
10月下旬〜11月上旬発売予定

 昭和6年、中央線(八王子〜甲府間)及び上越線(水上〜石打間)の電化開通の為に用意されたのがEF52に続く省型電機第2弾、EDクラスの中型機ED16でした。ED16と云うと晩年の青梅線での活躍が有名です。もちろん当店では青梅での末期タイプについては4つの特定番号機をこれまでになく正確に作り分け再現致しますが、中型木造客車ホハ12000系、大型木造客車ナハ22000系、戦前の代表的貨車ワム1、ワム35000、スム1、トム5000等を製品化致しました当店としましてはこれらに最も似合う電気機関車として戦前の中央線、上越線で主力機として活躍した姿を正確に再現する事にも力を入れました。





上記5つの写真は青梅南武線晩年仕様のサンプル・モデル。
このサンプルはまだ6割程の仕上がりでかなり荒いところが多々あります。
これを一ヶ月程掛けて徹底的にチェック行ないました。
既に量産品の製作に取り掛かっております。

<ED16 1号機>





<ED16 15号機>



TYPE1a 戦前中央線(甲府機関庫)4号機
TYPE1b 戦前中央線(甲府機関庫)3号機
1号機より5号機は昭和6年電化となった中央線の甲府機関庫へ新製配備され八王子〜甲府間の主として旅客列車牽引に使用された。客車は全て木造車で中型ホハ12000系、大型ナハ22000系でした。
4号機は運転室窓側窓水切り無し、機械室保護棒無し。3号機は運転室側窓水切り有り、機械室側窓保護棒有り

左の写真、上の抵抗器室モニター上部オープンのものが中央線タイプ(1号〜5号機)。下が抵抗器室モニター上部に雪除けの為のカバーが付いた上越線タイプ(6〜18号機)
TYPE1戦前中央線、TYPE2戦前上越線仕様は実機同様に模型でも重連で使用する事を考え、一部ディテールの異なるナンバーを選んで製品化します。

TYPE2a 戦前上越線(水上機関庫)13号機
TYPE2b 戦前上越線(水上機関庫)7号機
6号機より18号機は昭和6年長年に渡る大プロジェクト、清水トンネルの完成により全線開通となった上越線水上機関庫に配備され電化区間(水上〜石打)で単機にて旅客列車、重連にて貨物列車牽引に使用された。冬場にはスノウプロウを取り付け後にはヘッドライトに氷柱切りも取り付けられ早速上越タイプと呼べる形態となっている。使用された客車は一つだけあった急行列車を除けば全て中型ホハ12000系、大型ナハ22000系でした。
13号機は運転室側窓 水切り無し。7号機は正面窓磨き出し、運転室側窓水切り有り。

TYPE3a 青梅南武線(立川機関区)1号機
TYPE3b 青梅南武線(立川機関区)10号機
(Hゴム窓)
TYPE3c 青梅南武線(立川機関区)14号機(Hゴム窓)
TYPE3d 青梅南武線(立川機関区)15号機

ED16は昭和30年以降次々西国立区(立川区)に集められ青梅南武線のセメント列車を中心とした貨物輸送に最後まで使用された。当店では最もED16が人気を得ていた晩年のスタイルで各号機を忠実に模型化致します。

TYPE2b 7号機及びType3a 1号機を13mmゲージにて受注生産致します。店頭販売のみとなります。ご予約は当店まで。お早めにお願いします。

 
  僚機EF11と並んだところ。
 
ムサシノモデル旧型電気機関車シリーズにいよいよED16が登場します。2002年のプロジェクト・スタート以来5年。特別に思い入れのある形式です。慎重には慎重を喫し納得の行くまで私共の持っているプロトタイプのイメージ通りのものとする為、模型化図面の完成度にこだわり続けた結果です。ここに莫大な時間とコストを掛ける事により量産モデルのクォリティは飛躍的に上がり迫真のリアルさを獲得する事が可能となります。正確な車体断面形状。前面、側面の正確な窓配置。正確にスケールダウンされ正確な位置にセットされた屋上機器。正確に再現された台車側枠。デッキ巾はスケール通り、エンドビームのみ16番用にギリギリ巾を広げています。これら車体と台車が組み合わさってのバランスは正確に実機の印象を再現したものとなりました。青梅線にて実際に実車を見、又写真撮影を行なった方は多いと思いますが皆様の思い描くED16がそのまま模型として再現されたと申しても差し支えないでしょう。帯の上のリベットはダブルエッチング技法によりその全てを再現。取り外し外板のボルト表現はプレス。窓等もプレス抜き。下廻りはワイヤーカットにより削り出されたエッジの立ったシャープな台枠に驚くほど数多くのパーツが取り付けられています。デッキ手摺りは燐青銅を正確なプレス曲げ加工の上組み立て。内側にはT字型パーツを目立たないようにハンダ付けし
強度を増しております。今回はエンドビーム部端梁下側や先台車及びその取り付け部のディテールを実機通りに再現致します。床下にはボルスターやビーム類の間を各種パイピングが走り回ります。モーターはファルハーベル2233wモーター。ギヤー類も更に改良されて走行にも磨きが掛かります。もちろん軸箱可動、ヘッドライト・テールライト点灯です。
ヴァージョンは戦前4タイプ、青梅線晩年4タイプの計8タイプ。お馴染みの青梅線タイプは細部に至るまで各号機の違いを作り分けておりますが今回16番で初めて正確に再現される戦前タイプも注目です。中央線、上越線においてホハ12000、ナハ22000 4〜7輌を牽引活躍しており模型の世界でも当店製木造客車との組合せは素晴らしいものとなります。ナハ22000に最も似合う電気機関車こそED16です。そしてこのコンビこそが川端康成の小説「雪国」で(トンネルを抜けると雪国だった)主人公が乗った列車でした。

ED16の先輩、ウエスチングハウス製ED19と並んだところ。ED16をこのように正確に模型化すると腰の低いところが非常に似通っており、血の繋がりを感じさせます。

ナハ22000系はED16に最も似合う存在です。


ED16が牽く戦前の貨物列車をイメージ。
発売は10月下旬から11月上旬の予定です。只今ご予約受付中です。宜しくお願い致します。