ラインナップ No.2

スーパーOJ クラシック シリーズ第2弾

国鉄B6 空制化バージョン

2120形 2400形(2412号機

2500形(三美運輸2代目1号機)

価格 ¥,000(税込価格)只今発売中


B6,2120の2ndサンプル。これを基に更に100箇所程、訂正を加えます。乞うご期待ください。

公式側

非公式側

バックビュー。手擦り、テールライトブラケット、解放テコが追加されます。

スーパーOJクラッシック・シリーズ第2弾は日本の輸入蒸気機関車の定番モデルとして1/80 16番、1/87 Hon3 1/2でもいち早く模型化され大変親しまれているB−6を取り上げます。
C56の製品化コンセプト同様 
@16番の約2倍の価格設定。  A片手でひょいと持ち上げる事ができ、比較的取り扱いが楽 B手頃な大きさでOJモデルとしては手軽に走らせる事が可能。もちろん大スケールならではの有効性を活かして1/80、1/87ではとても再現する事はできないプロトタイプの構造的造形までも精巧に模型化致しております。プロポーション、シルエットに関してもファイン・スケール等と云うしも切り文言を抜きにしてB−6のモデルとして雰囲気、忠実性とも最上の製品です。

 明治後半に500輌以上と大量に製造されたB−6はオリジナル英国ダブス製(2100、2120)に始まり神戸工場、シャープ・スチュアート、さらに日露戦争において急を要して量を確保する必要からダブス、シャープ・スチュアート、ニールソン合併後のノース・ブリテッシュ(2120)、ドイツ・ヘンシェル、ハノマーク、ボルジッヒ(2400)、アメリカ・ボールドウィン(2500)と各国で製造されました。また1890〜1905年と長きに渡り生産されたので時期による差異も多々あります。国鉄では1961年に全機退役しましたが私鉄で使用され最後に現役を退いたB6は1973年と云う事で活躍時期は80年にも及びます。その間に真空ブレーキ→空制化改造の他長い時間を経る事で同じ形態のものが1輌もないと云われる程になりました。 このように複雑な故事来歴を持つ様々なB−6の内よりどのタイプ、ナンバーをOJにして製品化すれば良いのか?最初から難しい問題に直面した訳ですが原型の真空ブレーキ、バッファー付はまずオミットする事と致しました。理由は牽引させる車輌がOJでは皆無だからです。もっとも16番でもこの状況は大して変わりませんが。そして2120、2400、2500を空制化後バージョンで製作する事を決定。 2120は品川等関東で使用されていた最も典型的なスタイルでサンド・ドームをスティーム・ドーム後部に移設、キャブが嵩上げされたタイプとしました。


2400はそのほとんどが晩年名古屋を中心とした地区で使用されていた事もあり高山機関区で廃車後、 1953年に国鉄より石原産業四日市に譲渡され1968年まで現役であった事で有名なハノーバー製2412に致しました。

こうなると2500はいっきに
2500は北海道に飛びます。昭和10年、当時の鉄道省より明治製糖仕別に譲渡された2649号機が1967年、更に三美運輸へ再譲渡の上2代目1号機となり1973年3月末日まで現役で活躍した最後のB6をプロトタイプとする事となりました。


 2004年5月青梅にて2221を取材。2400は夏に名古屋にて取材。三美2代目1号2649は当店スタッフが現役時代の写真を豊富に撮影しており正確に模型化する事が可能でした。オリジナル図面は鉄道史資料保存会のご好意により最後の一冊をお分け頂く事ができました。いよいよ当店のプロデュース体制が整ったところで担当製造メーカーのFM MODELに全ての資料を送付。模型化図面の作成に着手致しました。当店サイドの度重なるやり取りにより1st図面が完成。さらに図面に大きく手を加えながら既にご紹介した1stサンプルが2005年2月初めに完成。ただ基本ラインの考えに大きな隔たりがあり、今度は当店サイドで図面をゼロから書き直す事となりました。それを基として2ndサンプルが製作、これをさらに100箇所程改良の上、グレードを大きく向上させてやっと量産品が完成致しました。OJモデルとしてB−6は迫力のある太いボイラーを中心とした全体のプロポーションを正確に再現する事で腰の座った重厚感を出す事が重要でした。ボイラーバンドは手巻。サイド・タンク、キャブの縁取りは半丸線を別付けしているので嵩上げされたキャブの特徴も立体的に表現されます。細かいところでは煙室とボイラーを繋ぐリンクの部分はその複雑な形状を洋白の挽きものパーツで正確に再現しております。しかしOJモデルとしての真骨頂は下回りにあります。実機同様に形作られたフレームと軸箱守。従台車はウェッブ式ラジアル・アクスルを再現。シリンダーはただ単に巾だけをファイン・スケールで作りましたと云うだけでなく実機の外観上の構造を正確に写し取っており16番の模型しか知らない人はその形状にびっくりする事と思われます。下からだけでなくレール面に置いて正面から眺めて見てもスペースを置いて左右に分かれたシリンダーの弁室とその前面に付くオイル・キャップが大変印象的です。 もう一つOJスケールだからこそ実現可能な見所はフレーム内側に完全に再現されたスティブンスン・バルブ・ギヤーでしょう。そのダイナミックな動きはレール上を走行させても加減リンクの大きな動きをはっきりと確認する事ができます。






下廻りでは他に第3動輪に掛かるギヤーボックスを取り囲むように再現された灰箱やフレームの中仕切り等々びっくりしたり感心したりして頂ける箇所が沢山あります。各タイプの作り分けも精巧を極めサイドタンクの高低、長さ、フレームに空いた肉抜きの形状、エンドビーム形状等細かなディテール以外のベーシック・スペックを見事に作り分け再現致しております。走行装置は第2動輪にバルブギヤーが来る関係でファウルハーベル社製コアレス・モーターを後ろ向きにして第3動輪に吊り掛け可動としました。軸重バランスを第二動輪上とし適度な強さのコイルスプリングで動輪に粘着性を持たせて有り強力な牽引力を有します。尚実機もイコライザーはありません。軸受には当然ボールベアリングが組み込まれていますが全軸集電とする事でベアリングの電触を防止しています。カプラーは前後共にケーディーと連結可能なロスト製パーツ取付済。後部カプラーはケーディーと簡単に交換できます。価格は税込で¥299,000を予定。16番の2倍の価格帯に押えました。発売は本年度10月中頃から下旬の予定です。


公式側スティーム&サンド・ドームのパイピングと空気作用管


公式側コンプレッサー関係のパイピングとエアタンク

非公式側スティーム&サンド・ドームのパイピング

非公式側。煙室を見る。

煙室とボイラーを継ぐリングに注目

キャブを上から見る。

バックヘッドを見る

キャブ側面より運転室内部を見る。キャブ縁取りは半丸線を別付け。

窓は可動します。

煙室内には更にパーツが追加されます。









下廻りはOJならではの作り込み。スティブンスン・バルブギヤー・フル・ワーキング。




ムサシノモデルのOJライン。もし!もしも明治の古典機B6のOJモデルが少量生産とは云え皆様に受け入れて頂けるようでしたら次は8100辺りを製作したいです。以前に16番で製作したクラウス10形の明治鉱業15号、17号もOJで再現したいですね。甲武鉄道の1号機。美しいグリーン塗色の罐なんかはバイエルンの香りを運んで来てくれそうです。え!3900と3920、3950ですか。それは天国の鳥飼さんにお任せします。