ノスタルジック・トロリーラインズ 

東京都電5501 PCC カー

   この度は当社製品東京都電5501 PCC カーをお買上げ頂き誠にありがとうございます。都電の主要形式を網羅して模型化する事により、かつての東京のメインストリートの情景を模型及び皆様の心の中で再現して頂こうという理想のもとにこのシリーズを進めております。その頂点に立つのが今回製作致しました5500で下準備を含めて非常に長い時間をかけた末にいよいよ発売の運びとなりました。  戦後の混乱期も終わり3000、6000の532輌が全て出揃った昭和28年、都交通局ではより快適な乗心地の路面電車を求めてPCC カー(Presidents、Conference、Commitee)の研究に着手。WHのパテントにより日本の各メーカーによる努力の末、昭和29年1月完成を見た。滑らかな高加減速運転、弾性車輪、台車装架電動機、全電気式、更に広く明るい室内や暖房換気等にも気を配りそれまでにない高性能車でしたが純粋のPCC カーの製造は結局1輌に終わりました。キャピタルクリームに臙脂色の塗色とそれまでの都電とは違う高級なイメージで銀座通りを含む品川〜上野間の1系統専用車として5502〜7と共に使用されました。当初はコントローラーとブレーキがペダル式のため、乗務員の評判が悪く、また初期故障も多いため昭和35年に一般車と同じに改造を受けています。その後パンタグラフのビューゲルへの交換、昭和39年以後のイエローへの塗装変更と昭和42年12月10日の1系統廃止まで活躍を続けました。廃車後は長く上野動物園に保存展示されていましたが新たな整備を受け現存は荒川車庫にて静体保存中です。 当店では形態のまったく異なる5501、5503〜7を一挙に製品化致しました。数回のプレス加工で微妙に形作られたワンピースのボディーはそれぞれまったく違うプレス金型で製作されたものです。窓寸法形状からドアー、方向幕の大きさ、上屋根形状、アンチクライマー、排障器、台車(インサイド・フレームとアウトサイド・フレーム、更に軸距離も異なる)、室内インテリア等々もそれぞれの特徴を的確に表現することで以て非なるデリケートな味わいの再現に成功致しました。

A Type クリーム、臙脂帯の塗色。コントローラー、ブレーキはペタル式。パンタグラフ        仕様(オマケのビューゲルと交換できます)。

B Type 黄色、朱帯の塗色。一般形コントローラー、ビューゲル仕様。
      屋上に引き紐のガ イド、プーリー追加(オマケのパンタグラフと交換できます)。

☆方向幕はカッターナイフで所定寸法にカットのうえ少量のゴム系接着剤で付けて下さい。